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2025年11月6日「優良製品・技術表彰2025」受賞製品・技術のご紹介
日本建築材料協会では、優れた建築材料や住宅設備の製品・技術を広く社会に発信し、その品質並びに施工技術の向上と建築業界全体の発展に寄与することを目的に「優良製品・技術表彰」を実施しています。
2025年度は10件の優良製品・技術が選ばれました。ここでは受賞された製品・技術をご紹介いたします。経済産業省 製造産業局長賞
「難燃WOOD塗るだけ」 大成建設株式会社、大日本塗料株式会社、信越化学工業株式会社、越井木材工業株式会社〜意匠性そのままに、塗るだけで木材を準不燃化〜
難燃 WOOD 塗るだけは、表面に塗布するだけで木材の準不燃材料化を実現できる革新的な難燃塗料です。性能評価試験において準不燃認定(スギ材・カラマツ材、不燃時間 10 分)に合格しています。
透明な塗料のため木の風合いをそのままに活かすことができ、従来の含浸型難燃木材と比較して 1/3〜1/2 の低コストで施工可能。大がかりな施工工程が無いため製造時の CO ₂ 発生量を大幅に抑制します。CLT などの大判木材にも適用でき、新築・既存建物を問わず使用できます。
また、薬剤の溶脱による「潮解・白華現象」が起きる可能性が極めて低く、木目を活かした美観を長期間保持。表層が火災時に炭化して難燃層を形成するため、高い安全性と信頼性を実現します。 手軽で環境に優しく、意匠性と性能を両立した、次世代の木材難燃化ソリューションです。
(大成建設株式会社URL:https://www.taisei.co.jp/ )
(大日本塗料株式会社URL:https://www.dnt.co.jp/ )
(信越化学工業株式会社URL:https://www.shinetsu.co.jp/jp/ )
(越井木材工業株式会社URL:https://www.koshii.co.jp/ )
【審査委員会講評】
持続可能な環境配慮型社会の実現に向けて、CO2削減に貢献する木材を多く建築に取り込むことが求められている。従来の含浸型で木材を準不燃化するにはコスト面等で課題が多いが「難燃WOOD塗るだけ」は木材表面に塗装するだけで準不燃化を実現する塗布型難燃材である。
透明な塗料で木材の自然な風合いを損なうことなく意匠性を保持しつつ、従来の含浸型難燃木材と比較して1/3〜1/2のコストで施工が可能であり、経済性に優れる。塗布するだけで効果を発揮するため、特殊な装置を必要とせず、CLTなどの大型木材や既存建築物にも対応でき、現場での施工性や柔軟性にも富む。文化財など歴史的建造物への適用も期待できる技術である。
さらに、含浸型で課題となっていた白華現象を大幅に抑制し、美観を長期間維持できる点も意匠性を重視する建築にとって重要な利点である。火災時には塗膜が炭化して断熱層を形成し、難燃効果を発揮するなど、性能面でも信頼性が高い。意匠性・難燃性・施工性・経済性の各要素を高いレベルで兼ね備えており、木造建築物の安全性と設計自由度を高める製品である。
木と共生し未来へつなげるという思念のもと、建設会社、塗料メーカー、木材メーカーが一体となり研究開発された材料であり、今後の活用が期待され特に高く評価した。
近畿経済産業局産業部長の谷原秀昭氏(左から2人目)から賞状が贈られました 国土交通省 住宅局長賞
ガラス用遮熱コーティング【ZEROCOAT】 株式会社ZERO〜塗るだけで窓ガラスに『遮熱』・『UV カット』・『快適性』を〜
ZEROCOAT は窓ガラスに塗るだけで、紫外線を約 99%・近赤外線を約 90%カット。近赤外線の肌を刺すようなジリジリ感や特に人が暑く感じる波長域を選択してカットするので窓際の不快感を軽減し、快適な空間を実現します。さらに窓際の温度上昇を約 10℃抑制し、20〜25%の冷房省エネ効果も期待されます。
独自技術によりガラス塗装後には『無機系の塗膜』を形成し、
① 紫外線による劣化が少なく高耐候性
② 塗膜硬度 6H 以上でキズに強い
③ 不燃材相当の安全性
④ ホルムアルデヒド不検出
といった高性能を実現。透明性と高遮熱性能を兼ね備えた窓ガラス用コーティング材として、住環境の快適化とエネルギー対策に最適なソリューションです。
(株式会社ZERO URL:http://www.zerocon.co.jp/ )
【審査委員会講評】
窓ガラスに塗布するだけで高い遮熱・遮光性能を発揮する無機系塗料である。紫外線を約99%、近赤外線を約90%カットし、外気から伝わる不快な熱感を抑えることにより、室内の快適性を大きく向上させる。
加えて、窓際の温度上昇を約10℃低減し、空調負荷を軽減することで20〜25%の省エネ効果が見込まれる点は、環境負荷低減に資する優れた特性といえる。塗装後に形成される無機系塗膜は、耐候性・高硬度・不燃性を備え、長期使用に耐える仕様である。
また、ホルムアルデヒド不検出という安全性の高さも特筆すべき点である。既存のガラスに後施工が可能であり、低コストかつ非破壊的に性能向上が図れることから、住宅のみならず商業施設や公共建築物にも広く展開可能な製品として特に高く評価した。
近畿地方整備局建政部住宅調整官の小野信二氏(左)から賞状が贈られました <優秀賞>日本建築協会賞
「Archi Design」 パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社〜空間価値創出と環境貢献を目指した新たな取り組み〜
本取り組みは、従来の単品商品開発から脱却し、「床・壁・天井」といった空間単位で設備を捉えることで、建築全体の価値向上を図るものです。設計者との共創を通じて、会社全体で横断的に取り組む“統一思想”を構築しました。
商品選定のしやすさや施工性向上に加え、材料費や物流費の削減など、バリューチェーン全体にわたり好影響をもたらす新たな価値創出を実現。電気設備から空調・防災設備まで、住宅から商業施設・海外案件に至るまで、適用範囲は大きく広がっています。
この思想は、美しく統一感のある空間をつくるだけでなく、持続可能性を重視し、環境保全や労働力不足にも貢献。今後も「未来の定番」となる設備デザインとして、くらしの風景を豊かに整える提案を継続してまいります。
(パナソニック株式会社エレクトリックワークス社URL: https://www2.panasonic.biz/jp/archidesign/ )
【審査委員会講評】
同社の照明器具「HomeArchi」シリーズは、器具自体が主張するのではなく建築空間の素材としてのデザインを追求し、建築設計者のニーズに応える存在となっている。
当該「Archi Design」の製品群は、この概念を更に拡げ、照明器具のみでなく同社の電気設備機器のデザインを、床・壁・天井の設備全体で統一し、空間デザインの純度を高める一助となるよう企画されたものであり、その製品開発の趣旨に賛同する多くの選定者から高い評価を得た。
同社の製品群を横断的にデザイン統一することは、各々が確たる市場を持ち、独自の仕様を有するものだけに、照明器具単独でのデザイン統一をはるかに超える調整の難しさがあると推察される。これらの困難を越えて、建築設計者の望む製品群を提供しようという同社開発メンバーの姿勢を評価し、また微力ながらユーザーサイドからの支持表明に代えるべく、今回「優秀賞」に選定した。今後の同シリーズの継続的な製品開発に期待したい。
一般社団法人日本建築協会会長の指田孝太郎氏(左)から賞状が贈られました <優秀賞>大阪府建築士会賞
「ホールドワン 省施工吊りバンド『SST』」 因幡電機産業株式会社~「下から押し上げてナットを締めるだけ」の 2 工程施工で現場負担を大幅軽減~
本製品は、配管を天井から全ねじボルトで吊る際に使用する吊りバンドです。SGP 管・塩ビ管の幅広いサイズに対応し、既存製品の煩雑な 5 工程を「①下から押し上げて仮保持②ナットを締めるだけ」の 2 工程に短縮する構造を採用。高所・狭所・暗所での安全性を高め、施工時間短縮と属人性排除を実現します。
さらに、締め付け完了を目視確認できる“ボルトの先端カバー”を搭載し、締め忘れを防止。人手不足が深刻化する建設現場において、施工者の視点で「何を省けるか?」「どうすれば安心できるか?」を突き詰めた構造で、現場作業の省力化と安全性に直結する“目立たないけれど重要な設備部品の新技術”です。
(因幡電機産業株式会社URL:https://www.inaba-denko.com/ja/ )
【審査委員会講評】
天井からの横引き配管に用いる吊バンドの施工工程を、従来の5工程から2工程へと大幅に簡略化し、実用性を飛躍的に向上させた点が高く評価される。配管を下から押し込むだけで仮保持できる構造は、高所・狭所での作業安全性や効率性を向上させ、施工の属人性排除にもつながっている。また、施工完了を視覚的に確認できるボルト先端カバーの工夫により、ミス防止と品質管理にも貢献している。人手不足が深刻化する建設業界において、省力化・省人化を実現する本製品は、現場の課題に即した優れた提案である。審査の際、開発者が話された人の可動域からの発想は、まさしく生きたデータを基にした人間工学であり、この小さな開発が工事のコスト削減に大きく寄与していることについて評価した。
公益社団法人大阪府建築士会副会⻑の徳岡浩二氏(左)から賞状が贈られました <優秀賞>日本建築家協会近畿支部賞
「ALTRAIL(アルトレール)」 TSUGI DESIGN合同会社〜暮らしの機能を柔軟に支える新しい住宅部材〜
ALTRAIL(アルトレール)は、壁下地の補強板を必要とせず、厚さ 12.5mmの石膏ボードに直接取り付けることのできる可動式手すりです。
家族構成や体の状態が変わっても、高さや位置を自由に変えることができ、棚やフックの後付けも容易で、改修工事やリフォームにも最適な現場の省施工を実現したプロダクトです。
設計の専門知識と利用者の声をもとに、強度と美しさを両立した安心のデザインを実現し、暮らしに寄り添い続ける次世代型住宅部材です。
【意匠権取得済】
(ALTRAIL製品HP URL:https://altrail.jp/ )
【審査委員会講評】
建築設計者と使用者の双方の視点を融合し、デザイン性と機能性を高次元で両立させた支持レールは、様々なブラケットを使用して手すりや棚板等を壁掛けでき、高く評価した。
補強板不要でJIS規格の荷重試験をクリアする高強度を備えながら、空間デザインと調和する意匠性を実現しており、住環境に自然に溶け込む製品である。異業種連携による柔軟な生産体制も先進的であり、多様なニーズに応じた機能の追加も可能とする設計思想は、今後の住宅・福祉分野における標準モデルとなる可能性を有している。
「暮らしを彩るプラットフォームへ」というコンセプトのもと、生活の質と空間価値を同時に高める優れた製品であると評価した。
公益社団法人日本建築家協会近畿支部副支部長の吉田文男氏(左)から賞状が贈られました <優秀賞>大阪府建築士事務所協会賞
「イノベーションプルーフRR」 ロンシール工業株式会社〜反射+放射で屋上を冷却する次世代防水シート〜<br/> 夏場の屋上は 70〜80℃に達する過酷な環境下にあります。とくに高断熱の建物では日中の蓄熱が夜間まで残るなど、屋上の熱環境の課題が深刻化しています。<br/> こうした背景から、当社では従来の屋上用高反射性防水シートをさらに進化させた次世代型防水シート「イノベーションプルーフ RR」を開発。高い反射性能に加え、放射冷却性能を組み合わせることで、太陽光を遮りながら熱を逃がし、屋上の表面温度を大幅に低減します。<br/> 大阪府カーボンニュートラル技術実証により施工した建物の測定値からの試算では、冷房消費電力・CO ₂ 排出量・空調費用を約 20%削減できる効果が確認されており、脱炭素社会の実現に向け貢献が期待できる革新的な防水シートです。
(ロンシール工業株式会社URL:https://www.lonseal.co.jp/ )
【審査委員会講評】
従来の高反射性能に加え、放射冷却性能を付加することで、日中の蓄熱抑制と夜間の冷却を同時に実現した次世代型防水シートである。高断熱化や酷暑の進行といった社会課題に対する有効な対応策として、屋上の熱環境改善に寄与する点が高く評価される。SPACECOOL社との共同開発によって実現した本製品は、大阪府の実証事業において、冷房電力・CO₂排出量・空調費を約20%削減する効果が確認されており、環境負荷軽減と経済性の両立が図られている。
また夏場の屋根は70℃~80℃に達する厳しい環境に有り、建設業の熱中症対策が義務化された今、有効な対策手段の1つと考えられる。防水性能と環境性能を高度に融合させた本製品は、脱炭素社会の実現に向けた建築材料のあり方を再定義する先進的な取り組みとして評価した。
一般社団法人大阪府建築士事務所協会会長の樋上雅博氏(左)から賞状が贈られました <特別賞>日本建築材料協会賞
「手摺一体型太陽光パネル『ソーラーレール』」 株式会社東急コミュニティー/日栄インテック株式会社〜手摺・フェンスの更新時に再生可能エネルギーを導入〜
本製品は、バルコニー手摺や屋上フェンスの更新に合わせて設置可能な建材一体型太陽光パネルです。これまで仕切り用途だけだった建材に、発電機能を付加することで、省スペースな再エネ導入を可能にしました。特徴は、垂直面への設置と両面発電方式。限られた都市空間でも効率的に発電でき、シミュレーション上では平置き設置の約 70%の発電量を実現します。
本製品は 2024 年に TUV 認証を取得し、2025 年には「優れた機能性を有する太陽光発電システム」として公的認定を取得。これにより東京都の補助金対象にも適用可能で、設置促進が期待されます。
また、蓄電池と組み合わせることで非常時の電力確保にも貢献し、レジリエンス向上にも寄与する製品です。
(株式会社東急コミュニティーURL:https://www.tokyu-com.co.jp/ )
(日栄インテック株式会社URL:https://www.nichieiintec.jp/ )
【審査委員会講評】
バルコニー手摺や屋上フェンスといった仕切り用途の建材に太陽光発電機能を付加した建材一体型太陽光パネルであり、省スペースでの再生可能エネルギー導入を可能にした点が評価される。
垂直面への設置と両面発電という特長により、都市部でも高い発電効率を実現しており、平置き設置の約70%の発電量を確保できる点は実用性に富む。TUV認証や機能性認定を取得し、補助金の適用対象となることで導入促進も期待されるほか、蓄電池との併用により非常時の電力確保にも対応。再エネ活用と防災機能を両立する製品として、都市型建築における新たなエネルギー活用モデルの構築に資する提案であると評価した。
一般社団法人日本建築材料協会の松本將会長(左)から賞状が贈られました <特別賞>日本建築材料協会賞
「Life Assist2」 株式会社LIXIL〜未来的で便利で快適な住まいを“かんたん”に実現〜
Life Assist2 は、LIXIL が開発したオールインワン型スマートホームシステムです。ドア・窓・電動シャッター・宅配ボックス・浴室・キッチン・電動カーテン・照明・エアコン・家電・太陽光発電・蓄電池などをスマホや音声でまとめて操作・自動最適化・遠隔制御できます。
気象・位置情報とも連携し、快適・安全・省エネな暮らしを自動でサポート。さらに月額使用料は不要で、高機能ながらコスト負担ゼロ。一棟まるごと対応できる設計で、誰でも簡単に未来の住生活を実現できる、住宅設備メーカーならではの安心・便利・快適なスマートホームシステムです。
(株式会社LIXIL URL:hhttps://www.lixil.co.jp/ )
【審査委員会講評】
ドアや窓、浴室、キッチン、家電から太陽光発電・蓄電池までを一括制御できるオールインワン型スマートホームシステムとして評価される。スマートフォンや音声による操作、さらには気象・位置情報との連携による自動最適化機能により、快適・安全・省エネな住環境を実現している点が特長である。月額利用料不要という点も導入のハードルを下げ、広く普及が期待できる。戸建住宅全体への対応力と、誰でも簡単に扱えるユーザビリティは、スマートホームの未来像を具体化する優れた提案であり、住宅分野におけるデジタル化推進に貢献する製品であると評価した。
一般社団法人日本建築材料協会の松本將会長(左)から賞状が贈られました <特別賞>日本建築材料協会賞
「たよレールSOTOE/MOTOE PJ」 マツ六株式会社〜工事不要の手すりと、地球にやさしい再生利用モデル〜
■ たよレール SOTOE
屋内外に設置できる据置式の福祉用具手すりで、工事不要。専用連結手すり「わたレール EK」を使えば、長距離の連続設置も可能です。踏面に設置できるスリム型も展開し、通路や階段・ポーチにも柔軟に対応できます。
■ MOTOE PJ(リユースモデル)
傷や汚れで廃棄されていたベースプレートを再生・補修して再使用する取組み。回収・リペア・再提供まで一貫した仕組みにより、価格を抑えながら環境保全にも貢献。サーキュラーエコノミー(循環型経済)を実現し、持続可能な福祉インフラの構築を支えます。
(マツ六株式会社URL:https://www.mazroc.co.jp/ )
【審査委員会講評】
工事不要で設置可能な据置式の手すりとして、屋内外を問わず柔軟に対応できる利便性が評価される。専用連結部材「わたレールEK」により長距離設置も可能で、通路や階段など多様な場面での使用に適している点は、福祉用具としての実用性に優れる。また、再生利用モデル「MOTOE PJ」によるベースプレートの回収・補修・再提供の仕組みは、価格抑制と環境負荷軽減の両立を図っており、循環型経済の実現に向けた先進的な取組みといえる。高齢化社会において、持続可能で環境にやさしい福祉インフラを支える本製品群は、ユーザー視点と社会的意義の双方を備えた提案であると評価した。
一般社団法人日本建築材料協会の松本將会長(左)から賞状が贈られました <特別賞>日本建築材料協会賞
「KALuVER (カルバー)」 株式会社ライフアートプランテック〜吸音・軽量・R 形状対応の次世代型グラスウール建材〜
本製品は、リサイクルガラスを主原料とした軽量・高機能なグラスウール不燃建材です。従来の金属製ルーバーでは難しかった R 形状や自由曲面への対応を可能にし、型材不要で 1 枚から製作できる柔軟性を実現。意匠性と施工性の両立に貢献します。ルーバータイプやパネルタイプなど多彩なバリエーションにより、空間デザインの自由度を大きく向上。不燃材料認定(NM-1610/NM- 4887/NM-5857)を取得し、NRC 値 0.9 という優れた吸音性能、そして岩綿吸音板比で約 50%の軽量性を有しています。
さらに、F☆☆☆☆認定およびグリーンラベルを取得済で、室内空気環境および環境負荷への配慮も万全です。
意匠性・機能性・環境性能の三位一体を実現した本建材は、次世代の建築空間創造において新たな価値を提供します。
(株式会社ライフアートプランテックURL:https://la-p.co.jp/ )
【審査委員会講評】
リサイクルガラスを原料としたグラスウールを用いた次世代型の不燃建材として、意匠性・施工性・環境性能を高次元で融合させた点が評価される。従来の金属製建材では困難だったR形状や自由曲面への対応を実現し、型材不要で1枚から対応可能な柔軟性は、設計自由度と施工効率の両面で大きな利点をもたらす。不燃材料認定を取得し、NRC値0.9という優れた吸音性能に加え、岩綿吸音板比で約50%の軽量性も有しており、機能性にも優れている。さらに、F☆☆☆☆およびグリーンラベル取得により、室内空気環境への配慮や環境負荷低減にも貢献しており、サステナブル建材としての価値も高い。多彩なバリエーションにより空間デザインの可能性を広げ次世代建築に新たな選択肢を提供する提案であると評価した。
一般社団法人日本建築材料協会の松本將会長(左)から賞状が贈られました

