TOPICS

令和6年 松本会長年頭所感

2024.1.1

一般社団法人 日本建築材料協会 会長 松本 將
一般社団法人 日本建築材料協会 会長 松本 將

 新年明けましておめでとうございます。皆様におかれましてはご家族お揃いで佳き初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。旧年中は日本建築材料協会に対しまして格別のご理解とご協力を賜り厚く御礼を申し上げます。

 日本建築材料協会では、昨年より丸紅アークログ様のご協力と多くの会員企業様のご参画により建材のDX化に一歩前進いたしました。これまでカタログなどの紙媒体やサンプルで広告していたプロモーション形態がいよいよデジタル化の流れになってきています。建材のプラットフォームである「Arch-LOG(アークログ)」を活用することで膨大な建材の中から探す手間、工期の短縮化をはじめ様々なメリットを享受いただけるようになりました。掲載されている建材数約180万点、BIMデータ約7万点が登録され、設計や打ち合わせの場所を選ばず、更に3DのBIM連動で、施主と設計士間の合意形成が画期的に円滑化いたしました。サプライヤーとしてもコストや廃棄物の削減だけでなく、スペックや価格の変更、廃盤商品の通知などもリアルタイムで可能となります。新型コロナウイルスによるパンデミックで分断された社会ではありましたが、ITやDXに取り組む絶好の機会ともなりました。リアルとバーチャルをうまく活用し業界の生産性向上に貢献したいと思います。

  又6月には「建築材料・住宅設備総合展」から名称を一新して「理想のすまいと建築フェア」を開催いたしました。理想のすまいや建築には、施主のご要望に加え、その設計・施工から流通に携わる方々への配慮、また脱炭素やサステナビリティなど地球環境にも配慮することが大切です。そこで「すむひと」「つくるひと」「ちきゅう」という3つのカテゴリーに対する「やさしさ」を細分化し、新たなコンセプトとして『理想のすまいと建築を叶える12の配慮 (Care 12)』 を提唱いたしました。理想は個人の価値観や時代背景によって刻々と変化するものですが、この提唱を通じて異なる価値観を持つ人々が集い、未来の住まいや建築に関する新たな着眼点や発想を生み出し、より良い未来を築くための道標となることを期待しています。地球温暖化対策は喫緊の課題であり、官と民が連携して「GX(グリーントランスフォーメーション)」を加速することが重要です。「サステナブルな社会」(持続可能な社会)の実現に向けて、建築業界では環境負荷の軽減につながる素材を使った製品や、新たな性能を付加した高機能建材などの開発が進んでいます。日本で唯一、経済産業省と国土交通省が認定する「優良製品・技術表彰」や、産学官の連携強化による最新の建築技術や革新的なアイデアなど集結した特別展示企画も実施し、2025大阪・関西万博開催地の大阪から建築業界の未来を指し示す発信を行って参ります。進化する「KENTEN 理想のすまいと建築フェア」にどうぞご期待ください。

 令和六年は甲 (きのえ)辰(たつ)です。陰陽五行で、十干の甲は陽の木、十二支の辰は陽の土で相生(木生火)となり、物事がほかの物事を促進したり、育てたりする関係を意味します。積極的な行動と持続的な努力を通じて多くのチャンスや成功を手に入れることができる年と言われています。本年も業界や社会に貢献出来るよう精進して参る所存でございます。何卒宜しくお願い申し上げます。

一般社団法人 日本建築材料協会
会長 松本 將

TEKTON - 日本建築材料協会デザイン委員 -TEKTON - 日本建築材料協会デザイン委員 -