2007けんざい
社団法人日本建築材料協会
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過去の私の建築探訪
*機関誌「けんざい」掲載分です。ホーページ用に再編集しておりませんのでご了承ください

HAT神戸
阪神・淡路大震災の復興の象徴的プロジェクトとして、官民が総力を挙げて創り上げた、神戸市東部の副都心である。土台となるプランが震災前に用意されていたとはいえ、震災発生から1年5カ月後には工事が始まり、3年あまりでまちびらきにこぎつけたという事実は、日本の復興力の何よりの証明といえよう。防災や福祉、環境に配慮したきめ細かな仕掛け、デザイン的な統一を重視した景観計画などは、これからの街づくりにとっても、大きな示唆に富む。この経験と工夫が、東日本大震災の復興に生かされることを願わずにはいられない。
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大阪ステーションシティ
商都・大阪の玄関口が大きな変貌を遂げた。サウスゲート・ノースゲートという2つの建物と、曲線が美しい巨大なドーム、さらに8つの広場を持つ「大阪ステーションシティ」が全面開業したのだ。プロジェクトが目指したものは、「駅と街をひとつにする、現代空間の創造」。すばらしい開放感と数々の発見、そして多くの来訪者があふれる構内はそのまま、大阪新時代の幕開けを予感させるエネルギーに満ちている。
写真提供:大阪ターミナルビル株式会社
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横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区)
いわゆる「倉庫」のイメージから、これほど遠い建築もないだろう。懐かしい赤レンガの外壁、重々しい黒瓦屋根、窓まわりや軒飾りなどの見事なデザイン。それがいかに人を魅了するかは、現在の赤レンガ倉庫の賑わいを見れば十分だ。かつて関東大震災と戦災をくぐり抜けた名建築は、今回の東日本大震災をも乗り越えた。飾らない姿の内に秘められた、先人たちの技術と誇りの高さに、我々が学ぶべきことは多い。
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平安神宮(京都市左京区)
平安京をひらいた桓武天皇と有終を飾った孝明天皇を祭神に、市民全員
を氏子とする京都の総鎮守。広大な境内には、かつての平安京の建物を
模した拝殿や楼閣、回廊が連なり、すがすがしい空気が満ちる。その創
建は、幕末維新の荒廃を乗り越え、大胆な近代化を果たした京都の復興
を告げるものとなった。願わくは、かつての京都人の気概と英知が、再
びこの国の朝野に満ち満ちんことを。
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西条酒蔵通り(広島県東広島市)
かつての西国街道沿いに、白壁・なまこ壁・瓦屋根の酒蔵とレンガ造りの煙突が続く。風情ある街並みが守られているのは、新しい酒蔵にもこの意匠が取り入れられているためだ。広島市の北東に位置するこの街は、日本三大銘醸地の一つ。毎年10月の「西条酒まつり」など、「酒造」をキーワードにしたさまざまな取り組みは、地域の経済・文化の活性化にも大きく貢献している。
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明石市立天文科学館(兵庫県明石市)
東経135°の日本標準時子午線上に建つ「時」と「宇宙」の博物館。1960(昭和35)年、明石市民の声によって誕生して以来、「子午線のまち明石」のシンボル的存在となっている。1995(平成7)年の阪神淡路大震災では、大きな被害を受けながらも奇跡的に復活。世代を超えて愛されてきた満50歳の科学館は今年、大幅なリニューアルを終え、新たな歴史への一歩を踏み出した。

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関西学院大学西富上ケ原キャンパス(兵庫県西宮市)
1929(昭和4)年、神戸市内から現在地に移転したのを機に、W.M.ヴォーリズの手で設計・整備されスタッコ塗りの白い外壁と赤色のスパニッシュ瓦、豊かな装飾とアーチを多用したスタイルは、スパニッシュ・ミッション・スタイルと呼ばれる。甲山を背景に、はるか西富市街を見わたす印象深いキャンパスは、誕生から80年を超えた今も、学内外の多くの人々を魅了し続けている。

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伏見稲荷大社(京都市伏見区)
全国に3万社以上ともいう稲荷神社の総本宮。創建711(和銅4)年という由緒の深さ、正一位という格の高さにもかかわらず、商売繁盛のご利益と、狐をお使いとする親しみやすさで、神界屈指の人気を誇る。景気の先行きが見えない今、霊験あらたかな「お稲荷さん」のご利益を、多くの人々が待ち望んでいる。
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阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)
高校野球の舞台、阪神タイガースの本拠地として、あまりにも有名な「聖地」。命名の由来は、完成した1924(大正13)年が、甲子(きのえね)だったため。大正・昭和・平成の3代を生き抜いた85歳の“超ベテラン”は、2007(平成19)年からのリニューアルで装いを一新。最新のボールパークとして、まだまだ現役を続けるはずだ。
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新歌舞伎座(大阪市中央区)
一見、城を思わせる建物は、まさにミナミのランドマーク。建てられたのは戦後だが、その内部には桃山時代から受け継がれてきた傾き(かぶき)=歌舞伎の美意識が脈々と息づく。多くの俳優・歌手・観客に愛されてきた現代の紙芝居も、今年6月末には閉幕。大阪にゆかりの深い村野藤吾の代表作がまたひとつ、消えてゆく。
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JR門司港駅(北九州市門司区)
九州の北の玄関口として、また中国大陸への入口として発展著しかった、戦前の門司を象徴する建築。ネオ・ルネッサンス様式の端正な外観と丁寧なディテールが、当時のモダンな感覚を伝えてくれる。1914(大正3)年の竣工から、すでに1世紀近く。その味わい深いレトロなたたずまいは、駅で初の重文指定建築にふさわしい。
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阪急西宮ガーデンズ(兵庫県西宮市)
阪急西宮スタジアム跡地に西日本最大のショッピングセンター・阪急西宮ガーデンズがいよいよグランドオープン!同施設が立地する西宮北口は古くからハイカラで文化的なライフスタイルを育んできた阪神間山の手の玄関口。あの広大な跡地が一体どんなふうに変貌したのか。
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JR名古屋駅前(名古屋市中村区)
JR名古屋駅(手前左)周辺に、中部地区の活力を象徴する5基のタワーがそびえる。画面左手奥から右手前へ、名古屋ルーセントタワー・JRセントラルタワーズ(2基)・ミッドランド スクエア・モード学園スパイラルタワー。右手奥の緑は名古屋城天守閣。
写真提供:毎日新聞社
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大徳寺塔頭 孤篷庵(京都市北区)
江戸初期の作庭家として知られた小堀遠州が、自らの隠棲所として建築。一度焼失したが、松江藩主松平不昧の手で、ほぼ創建当時のままに建て直された。とりわけ茶室・忘筌は、下半分を吹抜にした独創的な舟入障子と繊細な自然光の演出で有名。400年前のものとは思えない、洒脱で洗練された空間からは、大名茶人・遠州の美学が伝わってくる。
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ほたるまち(大阪市福島区)
堂島川となにわ筋に面した旧・阪大病院の跡地約2.1haの複合再開発事業である。多目的ホールや超高層マンション、商業施設、放送局などで構成される街のキーワードは「情報発信」「にぎわい」「都心居住」。川面に映える景観の美しさ、心地よい水辺の眺望からは、水都・大阪の再生を願う関係者の思いが伝わってくるようだ。
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国技館(両国国技館)(東京都墨田区)
1985年(昭和60)竣工の「相撲の殿堂」。設計は杉山隆建築設計事務所・鹿島建設建築設計本部。隅切り方形の大屋根に包まれた現代和風の外観が、簡潔な力強さを感じさせる。約1万1000人収容の館内は相撲以外にも、コンサートやイベントに利用可能。万一の災害時には地域の防災拠点の役割も担うハイテク建築でもある。
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フェスティバルホール(大阪市北区)
1958年(昭和33)竣工の「音楽の殿堂」。設計は竹中工務店。壁面には「牧神、音楽を楽しむ」の青い信楽焼レリーフが踊る。2階奥でもアーチストの息づかいが感じられる空間設計と残響1.7秒の美しい響き、そこから生まれる観客との一体感は、内外のアーチストから高く評価されてきた。2013年(平成25)の再生を目指し、今年いっぱいで50年の歴史に幕を下ろす。
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西宮神社(兵庫県西宮市)
「西宮のえべっさん」で知られる商売繁盛の神様。三連春日造の本殿は「西宮造」とも呼ばれ、全国でここだけの形式である。また、境内を取り巻く練塀は室町時代、赤門とも呼ばれる表大門は慶長年間の造営で、ともに重文。国内3,500のえびす社の総本社として、福を願う人々の熱い思いを受けとめ続ける。
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JR高松駅(香川県高松市)
2001(平成13)年竣工。設計は日本設計。印象的なガラス張りのファサード内は、広々としたコンコース。2階デッキからは、発着する列車が一望できる。コンコースに続く駅ビル2階の細長い窓は、重厚な洋風建築で知られた2代目駅舎のデザインにならったもの。高松市の新しい顔、「サンポート高松」にふさわしい、モダンな装いの4代目駅舎である。
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大阪市愛珠(あいしゅ)幼稚園(大阪市中央区)
「主人花を愛すること、珠を愛するが如し」−幼子もまだ掌中の珠として愛する、というのが園名の由来である。
明治34年(1901)年に竣工し、100年以上にわたり子供たちを温かく見守ってきた木造園舎は現在では日本最古。今なお現役で多くの園児をのびのびと育んでいる
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世界平和記念聖堂(広島市)
昭和29年(1954)竣工。設計は、モダニズム建築の第一人者・村野藤吾。打放しコンクリートの枠組みにコンクリートブロックを組み込んで構成された外観は、50年の歳月を経て、不思議な親しみと存在感をみせている。内外の市民の寄付で実現した聖堂の設計にあたり、村野は一切の設計料を受け取らなかったという。
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築地本願寺(東京都)
「昭和9年(1934)竣工。設計は独自のアジア風建築で知られる伊藤忠太。一見異国風な意匠に驚かされるが、発祥の地がインドであることと思うと納得できる。建築のあちこちに生息している不思議な動物たちを探すのも楽しい。建築は重厚な石造り。70年以上歳月を重ねて、なお圧倒されるような重感である  詳細
天満天神 繁昌亭(大阪市)
平成18年(2006)9月開館。鉄筋造りの建物は、客席を十分確保する一方、寄席らしい雰囲気も大事にするために選ばれた。寄棟の屋根、黒瓦、軒
提灯など寄席らしい表情をかもし出している。その落ち着きとにぎわいに満ちた雰囲気は、かつて寄席や講談など演芸場が連なっていた、古き良き天満のイメージにつながる。  詳細
長楽館(京都市)
「長楽館」の名前は、わが国初代内閣総理大臣・伊藤博文が窓からの眺望を詠んだ「この館に遊ばば、其の楽しみやけだし長(とこし)なり」という七言絶句の漢詩からきている。往年に政財界の実力者を楽しませた同館は、今も変わらぬその姿で京都を訪れる人々に華やかな雰囲気を提供している。  詳細
金沢21世紀美術館(石川県金沢市
平成16年(2004)10月に開館したこの美術館は、誰もが気軽に立ち寄れ、出会いとの体験の「場」となる公園のような空間。円形の建物には東西南北に入り口が4つあり、どこからでも入場できる。館内には美術館の概成概念を覆すさまざまな仕掛けが盛りだくさんだ。  詳細
飛田 百番(大阪市)
昭和元年に完成した高級遊郭は絢爛豪華な木造建築。80年の時を刻み今も宴会料亭として現役。至る所に傷みはあるが誰でも<ウェルカム>の文化財だ。  詳細
逸翁美術館(大阪府池田市)
逸翁美術館(別名「雅俗山荘」)は、阪急東宝グループを起こした実業家小林一三氏の旧邸。氏の雅号「逸翁」を冠して館名にし、コレクション展示の場として昭和32年(1957)に開館した。邸宅を囲むようにしてつくられた3つの茶室「即庵」「費隠」「人我亭」も見どころ。  詳細
兵庫県立歴史博物館(兵庫県姫路市)
建築界の巨匠・故丹下健三氏が世界文化遺産の国宝姫路城をイメージして設計した同館には、石垣や狭間や渡り廊下など、姫路城の要素がモチーフとしてちりばめられている。常設展示場では兵庫の豊かな歴史を心ゆくまで堪能できる。  詳細
京都国立博物館(京都市)
1897年(明治30)に帝国京都博物館として開館した同館は、煉瓦造の重量感あふれる、それでいて優美なたたずまいが当時のわが国の時代背景を物語っている。正門を入った噴水越しに、ロダンの「考える人」が出迎える。  詳細
京都迎賓館(京都市)
日本の歴史、文化を象徴する都市・京都で、海外からの賓客を迎え、わが国への理解と友好を深めてもらうという目的で建設された国の迎賓施設、京都迎賓館。日本古来の伝統を現代の感性、技術で表現した「現代和風」が特徴である。  詳細
奈良市写真美術館(奈良市)
奈良の寺院建築を意識した瓦葺きの屋根を持つが外壁はガラス張りである。周囲の景観や横にある新薬師寺とのバランスを考慮して低くつくられており、展示室など主要な設備は全て地下に埋め込まれている。写真の右奥に見えるのは新薬師寺の鐘楼(重要文化財)。  詳細
大阪天満宮(大阪市)
写真は拝殿側からみた本殿内陣。奥の5つの部屋には菅原道真公を中央に、「法性坊尊意」「手力雄命」「猿田彦大神」「蛭児尊」が祀られている。両殿をつなぐ幣殿は、床板をはずすと土間があらわれ、左右に設けられた唐戸を開ければ幣殿を通り抜けられる。初天神などには、ここを通り抜ける「通り抜け神事」が行なわれている。  詳細
都立旧岩崎邸庭園洋館(東京都)
明治期の近代建築の傑作、旧岩崎邸庭園はイギリスから来日した「お雇い外国人」ジョサイア・コンドルが設計した。
 この洋館は、年1回の岩崎家の集まりや外国人、賓客を招いてのパーティーなどに使用された。岩崎家の人たちは普段はスリッパで邸内を歩き、客人が来たときだけ靴に履き替えていたという。  詳細
武庫川女子大学 甲子園会館(旧甲子園ホテル・西宮市)
甲子園ホテルはかつて東京の帝国ホテルと並び称される超高級ホテルだった。設計者遠藤新は師匠フランク・ロイド・ライト風の建築様式を駆使しつつも打出の小槌など独自のアイテムをちりばめた。
 ラウンジ南側のテラスは、彫刻を施した竜山石を積み上げた柱が南米の遺跡のようなエキゾチックな雰囲気をただよわせる。  詳細
国際日本文化研究センター(京都市)
日本文化の共同研究機関・日文研の象徴である円形図書館。中央の大きな屋根が吹き抜けの空間に高くそびえている。ロシア正教徒でロシアの聖堂建築にも精通していた設計者(内井昭蔵)が、モスクにインスピレーションを得たと言われている。  詳細
大丸心斎橋店(大阪市)
同店のシンボル孔雀のレリーフが心斎橋筋側の顔とすれば、御堂筋側の顔はこの正面玄関である。幾何学的模様を配置し、花崗岩づくりの堂々とした構えは客を迎え入れるのにふさわしい。上方を見ると、ここにも孔雀のレリーフが左右に1羽ずつあしらわれ、さらに上には右にペリカン、左に鷹が3羽ずつ見える。  詳細
なら100年会館(奈良市)
JR奈良駅に新設された西口から伸びるペデストリアンデッキが同館のエントランス前「時の広場」へと導く。エントランスホールは、「時の広場」から続く部分を垂直面のガラススクリーンと上部のトップライトで覆った半戸外的な明るい空間だ。市民が集い、楽しめるように定期的にエントランスコンサートを開催する。  詳細
横浜市開港記念会館(横浜市)
同館のシンボル・時計塔には「ジャックの塔」という愛称がある。すぐ近くの神奈川県庁と横浜税関の塔がそれぞれ「キング」「クイーン」と元々呼ばれており、かつて入港する船の船員が大さん橋をめざすときの目印として、キングとクイーンの間に見えるこの塔を「ジャック」と呼んだという説がある。  詳細

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